森高千里
 1996.12.5(Thu.) 日本武道館
 明治ミルクチョコレートPRESENTS
 CHISATO MORITAKA CONCERT TOUR 1996
 TAIYO 森高千里


 顎関節症から完全復活!!の、モリタカのライブです。
 今年4月に、横浜アリーナで行われたライブでも「もう顎は大丈夫です」と 言っていた彼女なのですが、今回のライブを見て、それが本当なのだな、と 感じる事となりました。改めて安心したというか、ね。

 で、彼女にとっては今年がデビュー10周年なんだそうですが、今まで武道館公演 というのはなかったんだそうです。なんか意外な感じがしますが、モリタカいわく 「今までとっておいて良かった」「今日の公演で、武道館という場所を制覇したん だという感じがする」と言っていました。
 これは、彼女にとっての「日本武道館」が、どれだけ聖地であったかという事を 裏付ける言葉だと思います。そこまで大事に、また特別に思っていた場所でのライブ だけに、彼女の今日にかける意気込みは、多分相当なものじゃなかったのかな、と。

 私も、入場して自分の席(アリーナG-67)に着いた時「今日はなんか気合い 入ってない?」と感じたものがあって、まず、ステージ。
 バックにはアルバムタイトルよろしく、大きな太陽のレリーフ。その周りを囲む ように円形に配置されているライト群。ライトの数はとても多く、スターライトの 数も多い。ライトがない部分にはエスニック柄の布がかけてあります。両脇の スピーカーの上にも布。両側のスタンドの脇まで張り出しているステージはもうお 約束ですね。

 バックバンドの皆さんの衣装もエスニック調。
 んで、オープニングは「夏はパラレイロン」。ステージ中央の開き扉から出てきた モリタカは、シルバーのロングドレスで登場。なんだい、脚が見えないぞ(笑)と 思っていたら、2曲目でドレスを脱ぎ去り、いつものミニスカート姿に。うんうん、 やっぱこうでなくちゃー(^^)。

この日の曲構成は(集中したかったので曲名メモってません(^^;))、デビュー曲の 「NEW SEASON」、ウエイトレス姿がお約束の「ストレス」、皆で一緒に叫ぼう 「17才」と「ファイト!」、腕回し〜の「この街」、本人いわく「何才まで歌える んだろう?」と言っていた「わたしがオバさんになっても」など、ヒット曲のオン パレードでした。ニューアルバム「TAIYO」からは10曲(かな?)で、やや少な め。まぁあのアルバムだったらそんなもんかな。

 しかし相変わらず、というか、モリタカの場合、彼女が色々な楽器を弾けるという 事もあり、楽器演奏を織り混ぜて、決して一本調子ではない、内容の濃いライブを 見せてくれました。
 例えば、キーボードで弾き語りの「雨」と「渡瀬橋」。雨はいつ聞いても泣ける し、渡瀬橋ではアルトリコーダーが秋の景色を思い出させて、いいです。
 そして、ドラムを叩きながらの「手をたたこう」「ロックンオムレツ」。モリタカ の叩く「スタタタ ドラム」(今勝手に命名)がほのぼのしてていいです(本人が 気に入ってやってるだけに、見てるこっちもなんだか楽しくなってしまう)。
 で、今回初(だと思う)お目見えだったのは、アンコール1曲目の「太陽と青い 月」で見せてくれた、パーカッションでした。鼓笛隊の小太鼓のように、肩から 下げた太鼓が可愛く、それでいてしっかり叩く事の出来る。

 でも、今回のライブで私があっけにとられてしまったのは、なんといっても ライトです。ステージのあちこちに配置されているライトの、ほとんどが「動く」 ライトだったんです!コンピューター制御ですよ。あれは本当にスターライト?? 制御にコンソール何台使うんだ!?
ざっと数えたのですが、ライトを全部合わせると、100個以上あるんです。んで、 そのうちの8割が動くやつ。もう、ライブを見てるんだけど、曲に合わせて 動くライトの数が多いのにびっくりして、歌を聞くどころかライトに見とれて しまって。アンコールの「太陽と青い月」では、サビの部分で、色とりどりの動く ライトが一斉にグルグル回るわけ。もはや、曲を聞くどころか口があんぐり(-o-)。 あれは本当に参ったなぁ〜。

 さて、気合いとかなんとかと最初の方に書いたんですが、そう言っておきながら、 この日のモリタカは 歌詞は飛ぶわ入りは間違えるわの、大荒れ模様でした。 私が覚えているだけで、「照れ屋」、「この街」、あと何だったか…4曲くらい ありましたね。
 なんですが、彼女が歌詞を間違えても、入りをとちっても、許せる気持ちが私の 中にはあるんですね。これが美里だったら、絶対に許せないんだけどなぁ。
なんでだろ?
曲を聞いて感動したり、泣いたりするのは同じなんだけどな。


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