佐野元春
 1996.9.28(Sat.) 市川市文化会館
 International Hobo King Featuring 佐野元春
 1996全国ツアー「フルーツ」

セットリストです。

    1. International Hobo King
    2. 10代の潜水生活
    3. ニューエイジ
    4. 君を探している
    5. ポップチルドレン
    6. ぼくは大人になった
    7. 欲望
    8. Vanity Factory
    9. サンチャイルドは僕の友達
    10. サンデー・モーニング・ブルー
    11. ストレンジデイズ
    12. 新しいシャツ
    13. コンプリケーション・シェイクダウン
    14. 僕にできることは
    15.すべてはうまくいかなくても
    16. 天国に続く芝生の上
    17. 水上バスに乗って
    18. 約束の橋
    19. ロックンロール・ナイト
    20. 太陽だけが見えている
    21. 霧の中のダライラマ
    22. そこにいてくれてありがとう
    encore1
    23. 楽しい時-Fun Time
    24. ハッピーマン
    encore2
    25. 空よりも高く
    26. ダウンタウンボーイ

 よくアーティストが「みんな、今日は来てくれてありがとう」なんて事を言い ますが、これってわざとらしいと思うんですよね。っていうか、言ってる本人は 本当に「有り難い」と思って言っているのでしょうが、ツアーを重ねるたびに毎回 言ってると、段々、言う側も言われる側も当たり前のような事になってきて、 社交辞令って言うんです?そんなものになりさがってきてるような気がするんです。 んで、その時の私の反応はたいがいの場合、「あ、そう?」と思うだけで、それ以上 何も感じなくなってきてるんです。

ところが。元春の場合はちょっと違う。
 彼の人間性がそうさせるのかどうかはわからないけど、彼は他のアーティスト達と 同じように「今日はこんなにたくさんの人が集まってくれて嬉しいです。どうも ありがとう」と言うのですが、それがちっとも嫌味に聞こえない。「ここで僕たちが 演奏出来る事をとても嬉しく思います。」と言う元春に、私は少しも嫌味を感じない のです。で、元春にそう言われると、「元春がいい歌を聞かせてくれるから、私は 来るんだよ(^^)/←ガッツポーズ」と思うのです。
 つまり、元春が喋る口調に少しの嫌味もわざとらしさも感じず、むしろ彼の口から そういう言葉を聞くたびに、「私もライブを楽しんでるから、あなたも自分が気持ち いいようにやってね」と思うのです。これってもう、「人前で曲を披露する」では なくて、「ステージの上でマイクを使って歌うのは僕だけど、みんなでこの『場』を 楽しもうよ!」というのに近いような気がするんですよ。

 実際、元春は言います、「みんなで一緒に歌いたいな」って。なんかね、あぁ、 私たちの事、大切に思っていてくれてるんだな、っていうのを感じるんです。
 だから、私はまたライブに行こうと思うし、一緒に歌いたいと思うし、何よりも 同じ場所にいたいと思う。そして、元春のライブに行く事は、自分が日常に生きて いながら、それを感じながら、でも心が休まる場所に行く事だと思っています。


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