小沢健二
 1996.12.11(Wed.) 渋谷公会堂
 "lover" 渋谷毅(p)・川端民生(b)


 オザケン初のアコースティック・ライブ。しかし、チケット発売の告知はあまり にも突然で、全国ツアーでもなく、しかも場所は渋公という、一般人にとっては あまりにもひどすぎる(;_;)という展開でしたが、いゃいゃ。

 私が見たのは渋谷公会堂1階24列28番。これはどのへんかというと、ステージに 立つオザケンの真ん前。うお。見やすいようで実は見にくい席なんだよなぁ…、と 思っていたら、案の定、前の席には素晴しく座高の高いにーちゃんが。うげげ、勘弁 してよぉ、真ん前にオザケンがいるのに、その真ん前にあなたみたいな人が 来ちゃあ私は何も見えないわよぉ。えーんえーん(;_;)。
というわけで、ライブ中はオザケンも渋谷さんも川端さんも、ほとんど見えなかった 私でした。マジ泣けるっす。

 ステージ構成はというと、中央にスタンドマイク、向かって左側に渋谷さんの ピアノ、右側(オザケンの斜め後方)に川端さんのウッドベース。
 定刻より10分くらい遅れてでしょうか、渋谷さん、川端さんと共に、たくさんの 譜面を持ってオザケン登場。赤の細かいチェックのシャツにチノパンをはいて、多分 靴は茶色のスエードのデザートブーツだと思う。

1. 大人になれば

オープニング。うん、予想通り。 がしかし、歌詞の間違い多すぎ。もう、あまりにも多すぎて、オザケンも会場も 爆笑。おいおいおい、しょっぱなからこれで大丈夫か…?(^^;;)

2. 流れ星ビバップ

メチャかっこいいー!!イントロは何の曲だか全然わからないくらいのアレンジが してあって、ピアノ、ベース、ギターのバランスがなんとも気持ち良く、カッコ 良く。リリース希望!!

(MC)

挨拶に続き、渋谷さん、川端さんの紹介。
オザケンが喋ろうとすると、会場から「ナイーブ〜!」の声あり(ちなみに言った のは私の後ろの席のヒト)。それに対して、ウケながらも「ナイーブじゃなくて ギターの方がいいな」と答えるオザケン。

3. さよならなんて云えないよ

個人的に一番好きな歌なんです、これ。いつ聞いても、どんなバージョンにしても この歌詞を聞いてるとなんだか悲しくなってくるんですよね。人と人とのつながり って何だろう、とか思っちゃう。
…そしてオザケン、まだ歌詞を間違える(^^;;)。

4. 東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディー・ブロー

「パ〜ラ〜パ〜」を客に求めるオザケン。
いらないっすよ〜(;_;)。

(MC)

「次は、『結婚組曲』をやります。組曲っても2曲なんですけど、しかも最初の 曲は多分みんな知ってると思うんですけど。この曲、女の子には『ひど〜い』って 言われるんですけどね、」
「この曲は、独身男性のみ、一緒に歌う事を許可します」
と言って歌い出だしたのは

5. 結婚組曲Par1(それはちょっと)

いつのまにか「結婚組曲」ってタイトルがついている(笑)
しかもまた歌詞が飛ぶ(爆笑)
で、途中の「それはちょっと」を、事もあろうに、会場の女の子が叫んで しまった(^^;)。
チガウっちゅーに(笑)

6. 結婚組曲Par2(恋ってやっぱり)

友人の結婚式の時に歌うために、この曲を作ったと言ってました。

(MC)

その、結婚式の時の模様。
なかなか曲が出来なくて、寝ている友人を起さないよう、深夜トイレにこもって 曲を作ったそうで、でき上がった時には朝だったと。
しかし、肝心の披露宴の時に人前に出たら歌う勇気がなくなってしまって、 結局そこで歌ったのは「ラブリー」だったそうです。ははは。

7. ドアをノックするのは誰だ!?
(MC)

 ギターの弦を気にするオザケン。なんかとてもやりづらそう。気分を変えようと してか、「そっか、じゃあ他の曲をやればいいんだよね」と言って「いちょう並木」 を歌いだす。しかし、いきなり歌い出したせいで、川端さんは目を丸くしている (笑)。…しかし、気に入らないのかすぐやめてしまった。
 ギターを置く。諦めて、

8. 結婚組曲Part2(恋ってやっぱり)

「さっき俺、うまく歌えなくて。なんか泣きそうになっちゃったし。だからもう 一回歌う。」と言って、もう一度歌い出す。

9. 夢であえたら
10. ホテルと嵐

やっと「球体〜」からやりましたね。アルバムを先に聞いているせいもあるのか、 他の曲よりしっくりいってるような気がします。

11. いちょう並木のセレナーデ

今の季節にもぴったり、こういうライブにもぴったり。そして曲は文句なしに 良い。ただ気にいらんのは、手拍子する観客だ:-<

12. 愛し愛されて生きるのさ
13. 天使たちのシーン

「この曲を歌う時、僕は色々な事を考えてしまうんです」
彼はそう言ってこの歌を歌い始めた。
この曲には、人生とはどういう風にして過ごされていくものか、が凝縮されていると 私は思っている。ただ過ごしている毎日は、一日一日が色々な意味を持ち、もしか したらとても大事な一日かもしれないのに、自分ではそれが気付かなかったりする。
その中で、ふと自分の過ごしてきた日を思う時、過去を思いおこす時に、一緒に 考えたい曲だと思うのですが。

14. ラブリー

天使たちのシーンから一転、この曲。オザケンと言えばラブリー、という、彼の 代表曲と言ってもいい曲なのですが、何がってオザケン、声がでかい!!
何故君はそんなに大声でがなる?もっと力抜いたら?と言いたくなる程声がでかい。 天使たちのシーンでしんみりしてた私はどうすれば良いのじゃぁー。

(MC)

短めのMC。一言、二言の。

15. 痛快ウキウキ通り

思いきり替え歌してましたね、「すまない気持ちはサルにもあるとか〜」らへん。
サルは3回だったかな。

16. 大人になれば

本日2回目です。今回は歌詞は間違えませんでしたね(^^;)。客とのかけあいが2回。

--encore
(MC)

「渋谷公会堂は9時までなんですよ」(この時すでに9時を回っていた)、 「一度下がっちゃうと出てこれなくなりそうなんで」、と言って、下がろうとした 所を引き返してきた彼。人柄出てますな。

17. さよならなんて云えないよ

んで、渋谷さんと川端さんとでごにょごにょっと打ち合わせをした後、この 曲を歌い始めました。

んで。
歌い終わると、渋谷・川端両氏は、観客に挨拶もせずに去っていきました。 オザケンも、観客の声援に応えつつ、最後まで自然に、じゃあね、って感じで 下がっていきました。…と思ったら、走って戻ってきたオザケン。もってきた 譜面をもって帰るのを忘れてましたね。
それを持って、オザケンそそくさと退場。

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 最初は、「球体が奏でる音楽」が前提で、その上にジャジーなフィルターが かかったライブなんだろうなと思っていたのです。がしかし、ステージで披露された のは、今までのライブでお馴染みの曲ばかりでした。そのお馴染みの曲をギター、 ピアノ、ベースのアレンジにして演奏しただけ、と言っても過言ではないような感じ でした。
 ま 確かに、その3つの楽器のみでアレンジされた曲は、聞き応えのあるものが 多かったと思います。

 でもね、「球体〜」から全部やらなかったし、よく喋ってたし、客と掛け合い するしで、アコースティックというよりはアットホーム、なライブでした。
 そんならそうと最初から言ってくれ!って感じですが、オザケンいわく
「音楽とはこのように、みんなの日常のすぐそばにあるものだから」と言って いました。…って事はさ、オザケンは最初からこういうライブをやろうと思って いたのかもしんないな。
 さらさらっと曲を書いて、さらさらっと歌う。バンドなんかいらなくて、ギター 一本で歌う。歌と歌の合間には、適当に喋りが入って、…
 それってフツウの日常じゃないのかな、でも彼はそういう事を言い表したかった のかな、っても思いました。よくわかんないけど。そうかもしれない。


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