次。やっぱり浅倉大介。私にとっての浅倉大介というのは、今だに「小室先生の
弟子」なわけです。今では久保こーじが先生の弟子のように言われてますが、
あれは違う。久保こーじは、先生の片腕なの。弟子は、浅倉大介なの。ここんとこ、
間違って認識してもらいたくないんだけどね。浅倉大介は、弟子なの。
んで、浅倉プロデュースで、しかも本人が参加しているユニット。globeもそうだ
けど、プロデューサー自ら参加しているくらいだから、これって力入れてる
証拠だと思うんですね。そんな事はない、と言われるかもしれないけど、本人が
参加したい、と思うユニットであるという事は、裏返せば、力を入れたい、って
事じゃないのかなぁ?
次。ボーカルの、黒田倫弘。若い。いやこれだけ。…いまどき、「素」でカッコいい
男って、そういないよね。今どきのロッカーって、化粧してたり、髪を染めたり
してる子多いから。SMAPのメンバーは結構「素」だけど、あれはアーティスト、
とは呼べないから、やっぱり、アーティスト、に限定すると、「素=そのまんま」で
カッコいい子ってのは、黒田倫弘君。君だ。
さてそして、彼は髪の毛が黒い。化粧してない。意外に低い声。長い手足。それを、
フルに使ってのパフォーマンス。実に私の好みである(#^^#)。で、彼は、みんな
から「りん君」と呼ばれていた。「倫弘(みちひろ)」の倫という字が「りん」と
読めるかららしい。にゃるほど。
ライブの方はというと、新人のくせに武道館、しかも2Daysなのである。この 扱いは何であろうか。うーむ。それだけ人気があるって事なのだろうか。もらった チラシには、確かにそんなような事は書いてあったが。それにしても、2Daysと いうのはいささか無謀のような気は、する。
会場に入ってみて、驚いた。なんとステージが、アリーナの方へ張り出している のである。正確に言うと、ステージから通路がアリーナの方へ伸び、スタンド席の 真ん前で折れ、そしてまたステージに戻る。つまり、枠のようになっていた。 その中には、およそ100程の席が設けられていた。武道館に入る客数から言うと、 この作りにすれば、通常より600から700は少ない席を用意すればいい事になる だろう。これを、ファンサービスのための舞台構成とみるか、客の入りを考えての 構成と見るか。少々意地悪ではあるが、私は後者だとみた。
ステージは浅倉大介のキーボードパフォーマンスで幕を開けた後、彼の 生み出す重低音と、サンプリングされた音の渦と、伊藤賢一のキれたギターと、 唯一のアナログ音である黒田倫弘のボーカルが三位一体となり、簡単にいうと 「うるさい(笑)」、もうちょっと言うならば、「若い」ステージでした。 アーティストとして一流になるには、もう少し時間がかかるかな、って感じ。
観客は、これでもか、といわんばかりの女子高生(またかよぉ(^^;))軍団で いっぱいで、あの、手をパーにして前後に振る動き(私には出来ん)ばかりで。 あれって、どの曲の時でもやるのがヒジョーに気に入らないんです、私にして みればね。なんか、何やっても同じリアクションって、どうなのかなぁ…って 思うんですけどね。これは最近のビジュアル系アーティストのファンによく見られる 傾向なんですけど。とにかく、私はアレは嫌いですね。
まぁ、新人という事で、それほどステージ慣れしているとは思えないステージング だったけど、ソツなくこなしていたかな、と思えるくらいのものだったと思います。 平均点あげてもいいかな、って感じの。あ、ギターの音は、私は嫌いな方だった かな。やたらうるさいというか、子供がみんなの前で覚えたてのギターを見せたくて たまらない、どう?見て見て?と言っているような。アピールして見せるんだけど なんか外しているような。カッコ悪い、とまではいかないが、ただ「ジャーン」って 鳴らすだけのギターなら、いらないって感じ。もっと、テクニックを使おう。
そんなもんだから、やはりというか何というか、一人レベルが違うのが浅倉大介。
女の子に「大ちゃーん」とか呼ばれてますが、あのー、彼、私と同い年だからね。
今年30になる男つかまえて「大ちゃーん」はないでしょうに。ま、彼は見ため
すごく若く見えるから、別にそれでもいいんですけどぉ…。
数多くのキーボードを操り、様々な音を作り出す。途中、ソロのコーナーで、
ドラム、ベース、ギター、ピアノ、キーボードといった音を、一つずつ鳴らして
いき、一つずつ重ねていき、最終的に音楽にするという、まるでEOS DAYの
キーボード講座を見ているかのようなパフォーマンス(笑)は、彼のオタクぶりを
よく表していましたね。
色々な曲をサンプリング&アレンジしまくる所などは、さすが小室先生の弟子と
いう感じだったし、ある時は他の二人にからんだり、ある時は自分が引いて二人を
目立たせたりする所などは、やはり「ステージ慣れ」を感じずにはいられない
というか。うまいよね。
黒田倫弘と伊藤賢一、まだまだ発展途上の二人を、これからどうやって育てて
いくのか、非常に見物であります。