globe
 1996.3.24(Mon.) ナゴヤドーム


初めは globeの公演を3日間見に行くなんて少しも考えてなかった私でしたが、手違い(いやいや、そう言ってはダメよね)とはいえ、東京ドームを3日間見に行った結果がこれ。体が硬直してしまって動かなかったという、かつてない程の感動を覚えた、東京ドームでの出来事を、もう一度この目で見たくて。

会社を休んで車を飛ばし、夕刻名古屋へ到着。
名古屋市街に車を駐車し、出来たばかりのナゴヤドームへは地下鉄で移動。が、地下鉄最終駅で降りた私を待っていたのは、ナゴヤドームではなく、ただただ続く、工事中の道路と強い風。聞く所によると、ナゴヤドームまではここから歩いて15分程かかるそうで。…エ〜…(x_x)。
その日は3月下旬にしては気温が低い日で、ただでさえ寒い上にこの風という事で、非常に辛かったです。ワクワクする気持ちも、ちょっと負けそうになる位寒かったなぁ。

チケットは当然のごとく持っていなかったのですが、そこはまぁ、なんと言いますか、ムニャムニャ…な方法で手に入れた私。当日券があればそれでも良かったんですが、窓口に行ったら売り切れてたんですよ。だもんでねぇ(^^;)。

で、席はどこだったかというと、アリーナの最後尾。いやホントに一番後ろなの。どれくらい後ろかというと、3塁側ベンチまで10m、というくらいの所。某星野監督が、「こんな狭い所に座れるか!」と怒鳴ったというあのベンチを、間近で見てまいりました。いやね、ホント狭いわ、あのベンチ。

んで、席が席なだけに、私のすぐ後ろにには関係者がズラリと並んでいました。みなパスを首から下げ、腕組みしている。そんな人たちの目の前でバカになってる私、後ろから見られるってイヤだなぁ(笑)。

ナゴヤドームは東京ドームとは違って、円形なんです。天井を見ても、まんまるでかわいいし、音的に期待が持てるかな、って感じ…。スタンド席も明らかに東京ドームより広いし、座席とグラウンドの境の網も取り外されているし。そうなのよ、ライブの時邪魔なのよ、この網。これを取り外し出来るようになっているとは、うーむすごい。

ナゴヤドームのいい所をもう一つ。ドーム内に入る時には、コンサートホールと同じように重たいドアを開けて入らなければならないのです。そして、ドームの照明が落ちた時、そこにはほんとにすごく暗い、巨大な空間が出来るのです。東京ドームに慣れている私にとっては、この空間は驚異でした。こんなに大きな、真っ暗な空間ってないもの。場内のあまりの暗さに驚きの声が上がったくらい。私も驚いて「おおお〜!!」って言ったけど。
小室先生が「大阪ドームは真っ暗になるから舞台装置がきれいに見える」と言ってましたけど、ナゴヤドームもそうなんじゃないかな。

そして過去に3回見たものが、目の前で繰り広げられていきます。
今日は最終日。globeの3人にとっても、特別な想いであるに違いない。彼等はどういう気持ちで曲を演奏し、歌っているのだろう…と考えつつ。
あ、曲順は東京ドームと一緒ですので、以下ポイントのみ。

FACES PLACES

さて、東京ドーム公演は3日とも見に行った私でしたが、一番席が良かった最終日、私は仕事でライブに遅刻してしまいました。おかげで、私が最高に気に入っている"FACES PLACES" を聞き逃してしまい、ほんのちょっとだけ心残りだったのです。わざわざ名古屋まで来た目的の一つは、これですよ。やっぱし。
あのオープニング映像から心臓はバクバクしっぱなし、映像にシンクロするイントロ、次の瞬間いきなり始まるKEIKOのボーカル、TKのギター、MARCのラップ。全てが、オープニングを飾るにふさわしいもの。
スロー&クイック、静と動、というか。彼等3人の一挙一動、映像のヒトコマまで見逃しちゃいけないよ。しっかり見てて。

So far away from home(Beautiful Journey)

東京ドームではCDと同じくらいのゆっくりとしたテンポだったのが、ここでは早い早い超早い!てっちゃんも、動いて動いて、体がピアノからはみだしてる(^^)!KEIKOとMARCに送る視線、笑顔、それに応える二人の視線、笑顔、あぁ、この三角関係ってやっぱり素敵。何回見てもうらやましい!

MUSIC TAKES ME HIGHER

KXー5の先からレーザーが飛び交い、ハモンドを爆破し、まさにTK一人舞台なこの曲。その上最後にゃKX-5をプレゼントするんだからねぇ。
大ラスだしなー何かしてくれないかなーと思っていたら、やってくれました。ステージの下手の柱(ちょうどキーボードブースの前の)に向かって、KX-5を振り降ろす!!ガシーン、という音と共に砕け散るキーボード。あう、その、飛び散った白いキーを一つでいいから私におくれ〜、みたいな(^^;)…
東京ドームではこれを女の子にあげていたのです、その時にステージに上がった女の子は、キーボードをもらう事よりもてっちゃんに抱きつく事の方が大事なようで(まぁ しょうがないわな)、見ているこっちは非常にムカついてたのですが、最終日だからなのか、キーボードを破壊したからなのか、ステージ上に呼ばれたのは男の子でした!その男の子もてっちゃんに抱きついてたけど…なんか微笑ましいというかなんというか(笑)

Feel Like Dance

ライヴも最高潮を迎えた所にこのイントロのループ。一曲まるまる飛びっぱなしでした、私。一曲まるまる、ぴょんぴょん飛びっぱなしなんて、ここ何年か、なかったんじゃないかなぁ?おかげで次の日ふくらはぎつっちゃって辛かったけど。
東京ドーム公演では、手を左右に振る人はいる事はいたけど、それでも「会場全体が一つになって」振るという事はなかった。醒めた客が多かったのかどうかはしらないけど、何かしっくりこない手の群れに、私はイマイチ納得いかなかった。名古屋ではどうなるだろう?と思っていたが、
…ナゴヤはすごかった。これこそ会場が一つになっていた。自分もそうしながら後ろを見て、横を見てみたけど、会場のどの顔も楽しそうで嬉しそうで、それによって自分もまた嬉しくなって…きっとステージ上の彼等も同じ気分になった事だろうと思った。

そして!KEIKOの声が聞こえなくなった。モニターに目をやると、そこには、涙をぐっとこらえているKEIKOの顔が。彼女は言ってたっけ、「どんな事があっても、人前では泣きたくない」って。クチビルを噛んで、眉間にしわ寄せて、我慢してるKEIKO。泣くまいと我慢しているけど、それで精一杯で、とても歌えない…。

Is this love

東京ドームでは、歌の主導権はglobeの3人だった。でも、ここでは違っていた。勿論、マイクを持っているのは3人だし、歌っているのも3人。でも違ってた。観客が自分から、歌っていた。強制される事なく。…ここに来ているみんなが、globeの事が好きなんだな、って思える瞬間でした。
そしてまた、"Feel Like dance"の時のように途切れた歌。そこをカバーしたのは、他ならぬ小室先生でした。KEIKOに寄り添い、優しい笑顔を見せてくれるTK、この絶妙のタイミング、やはりあなたが必要です。この場には。
そして最後に、KEIKOはドーム全体に、呼びかけるように、囁くように、

"あなたのことが 好きだから"
"あなたにも 好きでいて欲しい"

"Is this love?"

その答えは決まってるでしょ、
"Yes,off cource,and we love you!"
ってね。

名古屋まで見にいって良かった。さらに幸せな気分になりました。
あの3人に私は、「本当にどうもありがとう」と言いたいです。心から。

そしてこの段階で言ってしまう、今年、これ以上のライブを見る事はないと思う。


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