去年から続いたツアー"REGRESS OR PROGRESS"のファイナル。
演奏された曲目を先に書きます。
0. Opening Movie
1. 旅人
2. Love Connection
3. 虹の彼方へ
((MC))
4. 幸せのカテゴリー
5. 傘の下の君に告ぐ
6. Round About〜孤独の肖像〜
7. Dance Dance Dance
((暗転))
8. 抱きしめたい
((MC))
9. My life
((暗転))
10. Drive
11. シーラカンス
12. 手紙
13. ありふれたLove Story〜男女問題はいつも面倒だ〜
14. Mirror
15. Making Songs
16. 名もなき詩
17. So Let's Get Truth
18. 臨時ニュース
19. マシンガンをぶっ放せ
20. ゆりかごのある丘から
21. 虜
22. 花 - Memento-Mori -
23. 深海
((暗転))
24. Brandnew my lover
25. タイムマシーンに乗って
26. everybody goes-秩序のない現代にドロップキック-
27. ALIVE
28. Everything(It's you)
--encore
29. シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜
30. BOLERO
ツアーファイナルに東京ドームを選んだミスチル。何故東京ドーム?と思ったのは 私だけではないと思うのですが、やっぱ東京ドームだよねぇ…という結果になりま した。
今まで見てきた内容と、違うのかな?あの一連のフィルムはどう使われるんだろう? "BOLERO"も出た事だし、このアルバムからもやるんだろうな、という事は演奏 する曲目もガラっと変わるって事…?等と色々考えていたのですが、結局上に 書いているような曲目で。
驚いたのは、オープニングが少し変わっていた事。
今までと同じく、少年がMacのキーボードを叩くのは同じだったんですが、
一通りの後にメッセージが流れました。そこまでメモってないので正確な文章は
覚えていませんが、内容的には「昨年から今まで全国でツアーをやってきたが、
福岡の公演とこの東京ドーム2日間に関しては、今までとは違う内容のもので、
それはこのツアーを締めくくるものとなるだろう。」というようなものでした。
さらに、その最後に出たメッセージが、"Out of the Deep Sea"。つまり、
「深海からの脱出」。
そのメッセージが出た後、一曲目となりました。
曲について。
一曲目が「旅人」というのにすごく驚きました。今まではアンコールの時に
歌われていた曲だったのに、オープニングに来るとはすごい出世(笑)。
その後「深海」パートに行くまでは結構激しめの曲が並んだのですが、なんだか
「核」になる曲がないような気がして。今までは、一曲目が「イノセント
ワールド」だったので、もうそれだけでガツーン、とやられた感じでした。
その後だったら何が来てもOK、みたいな。行け行け〜!っていう。でも、
この日はそれがなかったように思う。
前半で言うならば、「お気楽極楽」な歌は「虹の彼方へ」くらいしかなかったん
です。後は、なんらかのメッセージ性を持っていたりして、勢いはあるものの
ハード過ぎたりするところあって。私としてはやはり、ちょっと前のミスチル
みたいな、純愛の歌とか希望の歌とか、そういうのを聞きたいんですよね。
…というか、私は1階1塁側スタンドで見ていたのですが、桜井君のボーカルが
全然聞こえてこないのですよ。何と言っているのか、歌詞が全然聞こえなくて。
何を歌ってるのかは、バンドの音で判断するしかなく。
元々桜井君のボーカルは「通る」ものではないため、今までも聞き取りにくい所が
あったのですが、東京ドームの音響ではそれがますますひどくなっていて、ホント、
何言ってるかわからなかったです。だから余計、イマイチだと感じたのかもしれま
せんけどね。
んで。深海部分は、その良さを今まで何度も語ってきたので、ここでまた語る必要 もないと思います。とにかくみんな、大人しく見入れ!って感じ。立ってキャー キャー言う所じゃないですよ。 この部分だけは、「悪い」なんて一言も言わない。とにかく秀逸。
で、今回の一番の見所…というか、「深海」の後に、何を持ってくるのか?と いうのが私の最大の関心事だったわけですが。
「深海」パートの一番最後に、東京ドームのコンセプトである"Out of the Deep Sea"という文字が大映しで出たので、そうか、これで深海も終わりか、 せっかくの東京ドームだし、ここからは昔のミスチルみたいなのが見れるの かな?とか思っていたんです。
が、しかし!
後半一曲目は"Brandnew my lover"。桜井君は、ヘッドセットマイクを付け、
カプセルのようなものに入って登場。そして彼の周りには、宇宙服のようなもの
を着たカメラマンが二人。桜井君は、最初はカプセルの中で歌っていたのですが、
歌の途中で出てくるんです。でも、彼の体についた無数のゴムのようなものが
彼の体を引っぱり、彼はなかなか自由になれないのです。
歌詞が歌詞だけに、すごーく重かったです…。ちょっと、シャレにならないと
思いました。
そして、「あれ?」と思ったのが、その次の「タイムマシーンに乗って」。 ここだけ妙に、ボーカルが違うんです。何て言ってるかわかるの。ちょっと、 まさか…とは思うけど、もしかしたら、ここだけ口パクじゃないかな…。 そう思わせるボーカルでしたね。他の曲と、とにかく全然違うんだもの。
そんな中で、私が一番良かったと思うのは、やっぱり"ALIVE"でした。 モニターには、歌う桜井君のモノクロの映像。途中、「意味はなくとも…」からは モニターに歌詞が映りました。一緒に歌うもよし、って感じでしたが、 サラリーマンしている自分にとっては、この曲の歌詞というのがたまらなく 思えて。心の奥底に響くような感じがするんです。ただこの歌が流れる事でさえ 胸がいっぱいになるのに、あのモノクロの映像と歌詞という、視覚的サブリミナル 効果にはやられました。感動しました…。
まぁそんなこんなで、アンコールを迎えたわけですが。
…う〜ん。"Tomorrow Never Knows"がない。
…多分あれは、本編の終わりというか、ある意味「深海」を終わらせるために
歌われた曲であったため、一応"Out of the Deep Sea"の後だったという事で
外されたんでしょうかね。納得いくような、納得いかないような。
先日発売された"BOLERO"の中にあって、古い曲でありながらアルバムの最後を
飾った曲。活動休止前のミスチル。…歌って欲しかったなぁ…。
私が後半部分で何が気に入らなかったかというと、桜井君は"BOLERO"に入って いる曲は"the other side of SHIN-KAI"だというような事を言っていたようなん ですが、だとすれば、深海を脱出したはずなのにあんなにヘビーな "Brandnew my lover"が来るのだろう?という事ですね(しかもその後には また"BOLERO"からの曲やってるし)。 で、一転して"everybody goes"をやって、その後には"ALIVE"でしょ。もう、 何が何だか、ですよ。ノルのか押さえるのか、どっちかにして!って感じ。
アンコールも、私は、「シーソーゲーム」なんかやって欲しくなかった。 だって、意味ないもの。盛り上げたり、シリアスしたり、社会派したり、一曲 ごとにクルクルと状況が変わるなんて、一体どうすればよいのか全然わからない もの。「シーソーゲーム」は"BILERO"の中では絶対に浮いてますよ、 テーマからはずれていると思うし。それを演るっていうのは、どういう事? 盛り上げたいんだったら、他にやる曲あるでしょー!と思うのですがね。
しかも、最後の最後までやってくれたよ、と思ったのが大ラスの"BOLERO"。 私、密かに期待してたんです。"BOLERO"が一番最後に来るのは高い確率でそう 思ってたんですね。シメのシメ、活動休止前のシメにこの曲。だとすれば、 余計に力が入るであろう、と。つまり、…この曲だけのために、オーケストラ を使わないかなぁ…と思っていたのです。少数でもいいから、連れてきてやって くれないかなぁ、と。それが出来れば、おおミスチルも一流だな、と思えたの ですが、…実際にはそんな事は無理でしたね。この曲はメンバーだけで演奏 されました。バンドとしての原点に返って、という意味では良かったかもしれない。 でも、マズかった。何がって、オーケストラが、カラオケだった(;_;)。 しかも、わざとらしい映像付き。もう、「あ〜あ、」っ思いましたね。 最後の最後のメンバー紹介の時、小林武史が紹介されて出てきたんですけど、 私は彼に聞きたかったですね、「今回の東京ドームって、何なんですか?」って。
コンセプトがありそうで、しっかりしてそうで、でも途中で終わってるというか
ウヤムヤとか、なんだかよくわからなかったです。
こういうの見せられるとね、同じ東京ドームで見た、globeは完成度高かったな、
って余計思っちゃうんですよね。困りましたね…。
あぁ最後に一つ。最初のMCの時、桜井君が言った一言。
「ねぇみんな、今日の新聞見た?…まったくさぁ、こんないいバンドが、解散する
わけないじゃん?」
それから、最後に桜井君が言った一言。
「来年には、もっといいアルバムを作って、必ず戻ってきますので、それまで
待っててね。」
色々な新聞や週刊誌で、好き勝手な事ばっか言われてましたよね、彼等。
そこでの話が膨らんだ結果が、このMCですよ。
…無理やり言わせてるんじゃないですか?これ。
彼等は、一年とかそういう短いレンジではなく、もう少し長く休みたかったんじゃ
ないのかなぁ、と思うんです。つまりね、周りはある事ない事ガーガー言う、
その結果、彼等は黙ってもいられなくなってこう言ったんじゃないかな、って。
だとすれば、私たちに、Mr.Childrenというバンドの4人に対する思いやりとか、
気遣いとか、遠慮とか、そういうものはカケラもなかった、という事にならない
かな、と。彼等に求めるだけ求めて、休みさえも与えないのか?というね。
私には、私たち(やマスコミ)が彼等を追い込んでいるようにしか見えないん
ですよ。
私は桜井君がそういうMCをした時、私、なんかすごく反省しましたけど、
皆さんはどう思われたでしょうか。