98年暮れだったね、RENTを見たのは。ウツがミュージカルの主演をやるというので見に行ったら、予想外にカッコよくて、役にはまっていて、それ以上に話の筋に感動しちゃってさ。うわぁミュージカルってこんなに面白いんだぁ？って思った作品だったんです。普段は演劇とか、見に行かないからね。
そんなRENTが、Galaコンサートとして帰ってきました。演劇ではなく歌が中心のコンサートとして。どんなのなんだろうなぁ、ウツはあの当時のままでいてくれるかなぁ、キャストはどうなんだろうなぁ（何度か上演された間で、一つの役を複数の人が演じていたので）、とか、色々ぐるぐる考えてた。でも、ミュージカルとしての出来が素晴らしかったから、どんな風でも、きっと私の期待は裏切らないだろうなぁと思ってました。
私が見に行ったというからには、ロジャーはウツなわけですよね。で、マークは山本耕史。これは変わらない。山本耕史君は、ベビーフェイスだしＴＶでの弱っちいイメージがあったんだけど、RENTを見る限りではとても力強く、頼もしい存在で。私はRENTの主役は彼だと思っているんだけど、堂々としていてとてもカッコいいんだよね。あぁ、嫌みな金持ちの役は私はコンタの方が好きだったな。
ライブ。基本的には"RENT"の筋通りに進み、ほとんど演技はなし。勿論、ミュージカルだから、歌っているあいだじゅう動きがあって、人と人との絡みがあって、一曲一曲と進む間、私の頭の中は完全に１９９８年に戻ってました。池袋のあの劇場で見た"RENT"の通り。ロジャーとミミの絡みも、トム・コリンズとエンジェルの絡みもね。トム・コリンズ役の人が私は結構好きで。で、みんなそうなんだけど、当然ながら、あの時と同じ服を着てるじゃん。もう、コンサートといえども、私グルグルしてたよ、ほんとうに。歌を聴きながら、あぁもう一回、ちゃんと見たいよなぁ… って上演時間中、ずっと思ってた。
途中、山本耕史が、ジョナサン・ラーソンの話題に触れました。彼がプレビュー初日の前日に急死した事、翌日キャストのみんなは何を言ったらいいのか分からなかったこと、中止すべきなのか、上演すべきなのかを悩んだ事。 そして、ブロードウエイのみんなが選んだ結論は、「歌だけのコンサートを開く」という事だったそうです。…今日と同じ形式だったんでしょうか。今日と同じ進み方だったんでしょうか。原作者不在で幕を上げなければならなかったキャストの気持ちはどうだったのかな。 そんな事を考えながら、でも、もしかしたら今日演じているキャストも、そのエピソードを心の隅に置いて演じ、歌っていたのかも。 どうだろう？私にはわからないけど、「ただ歌う」だけではない「何か」が、あの会場には、あったような気がしています。
その山本耕史の語りの後に出てきたのが、本場ブロードウエイでの上演でマーク・コーウェンを演じた、アンソニー・ラップ。山本耕史との会話の中で、この作品に対する思い入れとかを語ってくれたんだけど、どーぅもいけてなかったのがその後。なんのためにそれが必要だったのかは全然わからないんだけど、いきなり始まったのはそのアンソニー・ラップのバンドの演奏…。なんだかー、ただ単に、日本に来たかっただけ？自分のバンドのプロモーションなわけ？ う〜ん、なんていうか、５曲も演奏してくれちゃったのだけど、それは必要だったのか？私には甚だ疑問で、二日酔いだったせいもあって（笑）、その時間かなり寝てしまいました。だってー。全然関係ないじゃん、その演奏は。そしてまがりなりにも、そのバンドは有名なのか？別に特別良いとも思えないその音を聞いてたら、ホントに睡魔に襲われてしまったのよネ。
その部分だけは謎だったけど、その他は、１９９８年を思い出したし、あの時感動した気持ちを思いだしたし、何年か経って、キャストもそれなりに年を取ったはずなのにあの頃と全然変わらない歌と動きを見せて、聞かせてくれたので、とても満足でした。いいもの見たなぁ、って感じ。ウツも良かったよー。こないだソロツアーを見たばっかりだったけど、今日は顔付きから違っていて（当たり前か…）歌も上手かったし、高音もよく出てた。ミミ役のTSUKASAも、相変わらずナイスバディで（笑）、歌も勿論上手いし、そして通る声だし。言う事なしです。
あぁまた、見たいなぁ。これ。再演してくんないかなぁ。
演奏曲。（順番はあやふや(^_^;)）
OVER THE MOON
RENT
YOU OKAY, HONEY?
ONE SONG GLORY
TODAY 4U
OUT TONIGHT
ANOTHER DAY
I'LL COVER YOU
CHRISTMAS BELLS
(ANTHONY RAPP BAND)
LA VIE BOHEME
HALLOWEEN
WHAT YOU OWN
WITHOUT YOU
YOUR EYES
FINAL-B
SEASONS OF LOVE