1996年1月、その年の始めに見に行ったのはスピッツのライブでした。
そして1997年1月、年の始めに見に行ったのもスピッツという事になり
ました。
大宮ソニックシティでライブを見るのは、私は2回目。ここはきれいなホール なんだけど、なんてったって遠いのよね。会社を早退しなきゃいけない。 まぁいいんですけど。
私の席はというと、9列31番。マサムネ君のまん前ですよこれが。去年千葉で
見た時は20何列目だったから、それに比べて嬉しいのなんのってね。ライブは前の
方で見ないとつまんないですよ。つまんないというか、前の方で見た方が面白いん
ですよね。メンバーの表情もわかるし、実際に演奏してる手元なんかも見える。
この日のマサムネ君はどうやら風邪で具合が悪かったらしく、顔はやつれてるし
無精ひげがうっすらあるし、何しろ顔色が悪かったです。いつもギリギリの高さで
歌を歌う人なので、オープニングで声が出ていなかったのも 調子が上がってない
せいだと思っていたのですが、どうもそうじゃなかったような気がします。
見てる途中で、なんだかかわいそうに思えてきちゃって。あぁ、もう無理しなくて
もいいよ、帰って寝ていいよ、って感じで。実際、今年に入ってライブ4本飛んでる
んだそうです。その休み明けの公演だったのかな。
…体大事にしてね、マサムネ君。
去年の千葉公演と違ったところや印象に残ったところを。
「マフラーマン」
前回のレポートでは確か「照明が赤くなった」と書いたのですが、今回見て
みたら、赤だけでなく緑系の色が使われていました。しかしこの映り変わりがやはり
なんとも怪しい。
「Y」
この曲、千葉ではやってないと思うんですけど…少なくとも私のネタ紙には
書いてなかったのよね…でも、曲を聞くと、千葉でもやったような気もするんだ
よね…。どうだったのか、誰か知ってる人、教えてください。ちなみに演ったのは
「サンシャイン」の後。
「あわ」
すみません全然アコースティックじゃないです、この曲(^^;)。スピッツお得意の
ミディアムテンポなナンバー。
「空も飛べるはず」
なんと、私の一番好きな曲「青い車」に代わって、この曲がアンコール1曲目
にきました。でもキーを下げてたと思います。風邪で声が出ないのかな。私的には
「青い車」が好きなのでー…、この曲もいいんですけどー…。
今後定番化しそうで怖いのが、サビでお客が手を振るところ。これはお客が
自発的に始めたものではなく、キーボードのサポートのおねえちゃんが率先して
やらせてたんですけど、…必要性がわかんないす。やめて欲しい。
MC
アンコールでだったかな。マサムネ君が言った言葉。
「僕、歌を作って、歌う事しか出来ない男なんですよ。…いや、本当に。それ
以外には、何も出来ない。」
マサムネく〜ん(;_;)。そんな事ないよ。弱気にならないで。くぅ〜、目の前に
いたら抱きしめてあげるところなんだけどなぁ。あぁまた恋しそう。
#いーかげんにしろ、とどっかから何か飛んできそうだな:-p
今度の「インディゴ地平線」は、今までのスピッツとは違う、ロック色の強い
ものだとマサムネ君は言っていた。それが今回のライブで感じられるのか?と
いうのが去年からの宿題だったのですが、。
演奏順から考えると、全体的には彼等が今まで発表した曲の中での新旧アップダウン
あり、で面白かったのですが、「マフラーマン」の後に「うめぼし」を持ってくる
あたりは、それまでの流れを切る構成だったと思う。しかし、「うめぼし」「あわ」と続くところは、この2曲の作られた時期が同じ頃だったという事から考えても
違和感は何もない。
しかし、続く「ハヤテ」「インディゴ地平線」「ほうき星」という流れは、
「マフラーマン」に通ずるものであり、一曲だけ浮いてしまった感のある
「マフラーマン」は少しもったいなかったかな、という気もする。
曲のアレンジから考えると、ギターの三輪テツヤが少しおとなし過ぎるような気が
した。ギターソロはあちこちにあるものの、力強さとか、はじけるような勢いとか
いうものはあまり感じられない。スピッツのライブを見るのはこれで4回目になる
のだが、今までも、激しいギターソロというのは見た事がない。これは彼等の
バンドとしての特徴なのかもしれないが、三輪テツヤ、彼の個性的な衣装(笑)
からしても もっと前に出るべきではないか。「インディゴ地平線」の時、ギターと
ベースの後ろに、青空と火という正反対の映像が写ったのだが、このような
対比を視覚的に行うだけでなく、聴覚的にももっと行うべきだと思う。
そういう面から言うと、「ロック色が濃い」とはあまり感じにくいライブだと
思った。
スピッツのライブに行くと、なんだか 幸せな気分になる。前にも書いたが、 メロディーラインが美しく、あまり激しい曲がなく、ゆったりと音楽の中に身を 任せる事が出来る、そしてマサムネ君の中性的でハイトーンなボーカルがぴったり はまる。頭の中が、音符でいっぱいになるのね。 でも、この日ライブを見ていて、もう一つ思った事がある。スピッツのライブを 気持ちよく見る事が出来る理由が他にもあった。それは、見に来ているお客さん の事。
スピッツを見に来ている客層で一番多いのは、いわずとしれた中、高生の女の子で、
勿論 マサムネ君を始めメンバーには黄色い声が飛ぶのだけれど、他の(ここで
あえて名前を出すのはやめておくが)アーティストの客と違う所は、曲に
よってきちんと聞きわけが出来るという事。つまり、ノる時はノる、静かに聞く時は
静かに聞く。そういう事がきちんと出来る客が多い。
これって私は、とても大事な事だと思うんですよ。アーティストがどういう気持ちを
持ってその曲を作ったか、それをどう表現しているのか、ライブって、そういう
ものを見て、そこから何かを感じ取る場所のような気がするんです。最近特にそう
思うようになってきたんですけどね。…これは、私がただ単に年を取っただけかも
しれないけど、ははは(^^;;)。
スピッツを見に来ているお客さんたちは、彼等のファンであると思うのだけれど
(私もそうだし)、それ以前に、彼等の曲のファンであるとも思える。
これって結構スバラシイ事だと思ってます、私は。